領土・主権展示館

◎2018年6月11日月
 
 日比谷市政会館の地下に開設された資料館、我が国固有の領土とされる竹島及び尖閣諸島に関して、領有権主張の根拠資料を展示。館内は狭く、一つ一つの資料は撮影禁止扱い。こういった資料はインターネットやSNSを介して積極的に国内外に拡散していくべきと思うが、展示スペースの狭小さと相俟って、政府の領土問題への取組の本気度を疑いたくなるところ。
 外交交渉の場では、領有権主張は大概水掛け論に終始、我が国が竹島の領有権を主張すれば、韓国側は何らかの根拠を持ち出して、或いは根拠を捏造して際限なく反論してくるというわけ。歴史的には、事実上の国境線の変更は、相手側の弱体に乗じて、武力行使又は武力を用いた脅迫によって強制的に行われてきたもの。平和的な話し合いの場では、理論より利害が優先、相手側の国益に明確にプラスとなるような交換条件を提示しなければ、譲歩を期待することなど無理である。

 竹島(独島)の領有権問題は、日韓国交正常化交渉(日韓基本条約締結)の際、日本の国力が韓国に対して圧倒的優位にあるうちに、武力行使も辞さずといった強硬な手段をちらつかせながら、条約締結の引き延ばしを図りながら、「最終的な解決」を済ませておくべき問題であったのだ。将来の国益より自分自身の出世を優先したい政府関係者の思惑は、米国からの圧力を過剰に意識しつつ、「国交正常化」という成果を先取り、面倒臭い領土問題の解決先送りという一見合理的で、実態は事なかれ主義の弱腰外交を展開。
 我が国からの経済協力金を活用した「漢江の奇跡」を経て、日本の実力と肩を並べるに至った韓国は、竹島の実効支配という既成事実に対して、その譲歩の必要性を段々と意識しなくなり、国威高揚の便利な道具として活用しているというわけ。
 尖閣諸島(釣魚島)問題も同様で、鄧小平副首相の「棚上げ提案」の真意を善意と受け取った同時代の政府関係者や進歩的知識人、身内には傲慢だが、外国人には甘くてお人好しな彼らの思考力の愚かしさは、改革開放政策(社会主義市場経済)の成功によって中国が軍事・経済の両面で日本を上回り、尖閣諸島の領海侵犯を常態化するに至り、後世代の日本人に否が応でも認識されることとなった。中国が南沙諸島の軍事要塞化を着々と進めているのを横目に見ながら、日本では実行支配しているはずの尖閣諸島の開発に全く着手できないという有様。

 我が国が本気で竹島の返還及び尖閣諸島の実効支配を目指すのであれば、憲法を改正するなり憲法を恣意的に解釈するなりして軍(自衛隊)の機動性を高め、相手側を上手く挑発しながら、局地的な戦争(実力行使)によって決着をつけるべきである。だがそれは非現実的で、強行すれば日本経済の破綻に繋がる。一方で、日本のイメージを転換することなく、お人好しで決断力のない平和ボケから、大胆で好戦的な怖い国へと、日本のイメージを転換することなしに、軽々しく領有権主張を放棄又は相手側の領有権主張に妥協などすれば、イジメの助長、潜在的な敵からの不当要求をエスカレートさせるだけだ。