アジア太平洋トレードセンター

◎2018年2月22日木曜
 
 大阪府又は大阪市のハコモノ行政の典型的な負の遺産、ニュートラム(南港ポートタウン線)の駅と直結しているが、その導線が分かりにくく不便、案内も不親切。大阪市交通局との連携不十分という典型的な縦割り行政の弊害。国際貿易の拠点施設と銘打って華々しくオープンしたものの、お付き合いで入居した商社や貿易会社は相次いで撤退、開設から10年も経たずに経営破綻に追い込まれる。向こう見ずな投資プロジェクトは、大阪市の負債、将来世代の市民に至るまで恐らく平等に負担することとなる借金を積み上げるだけの結果に終わった。ショッピングモールとしての代替も、寒候期は寒々しい風が吹き荒れる殺風景な立地や、公共交通へのアクセシビリティの悪さが災いとなって、我が国全体が高齢者中心の消費に移行していく中、現在のテナント入居率を維持していくことができるのか疑問。
 大阪の経済史を多少なりとも知っていれば、大阪が国際貿易港として発展してきた要因は、巨額の予算を投じて港湾建設と淀川改修(毛馬洗堰)を行ったことにあり、無駄に大きいコンクリート建造物を一つ建てたところで、衰退への潮流に何ら影響しないであろうことは容易に想像できたはず。国際貿易港としての存在感を示したいのであれば、ターミナル機能の高度化は不可欠、そういう意味で国(国土交通省)との連携も不十分、あるいはプロジェクトの失敗は想定内という確信犯。「アジア太平洋トレードセンター」という実態と乖離した恥ずかしい名称、いい加減看板を下ろすべきではないのか。