日本銀行貨幣博物館

◎2016年7月22日金曜日
 
 昨年リニューアルオープン、中高生向けの展示学習施設。展示内容は、約10日前に訪問した大阪の造幣博物館と類似するものの、こちらの施設では貨幣の現物展示や流通史の解説が中心、鋳造技術については省略される。市場の需要に応じて発行と回収が繰り返される「日本銀行券」と称する紙切れ(不換紙幣)は、モノとモノを行き来する過程の存在に過ぎず、本来蓄財の手段として不適当なものと言ってよい。
 生産年齢人口の減少と1990年代初頭までの持続的な経済成長によって、我が国は高コスト体質の社会へと変貌。政府バランスシートの悪化と国土の開発余剰の縮小、新事業創出や国土再開発などの前に立ちはだかる諸々の阻害要因によって、ここ20年来有効需要は供給を下回る状態が慢性化(デフレ)。国民の多数は、預金金利の低下に不満を抱きつつも、安全性重視の観点から、資産運用の手段として銀行預金に傾倒し続けた。実際は、金利がゼロ付近まで低下することによって、銀行預金は安全な金融商品となったのである。