富裕層が住む地域(2) 埼玉県

◎2015年8月24日月曜日
 
 総務省「市町村税課税状況等の調」の3か年分のデータ(2012~2014年)に基づいて、埼玉県における市町村別の1人当たり平均年収、1世帯当たり平均年収、世帯平均不労所得(株式譲渡、利子、配当、賃料収入など)を試算する。試算の過程で、総務省統計局「平成22年国勢調査」の人口・世帯のデータを活用する。

 総務省「住宅・土地統計調査」に基づく試算の場合、県庁所在地のさいたま市では、浦和区、中央区、南区に富裕層が多く住んでいる実態が分かるのだが、総務省「市町村税課税状況等の調」では、区毎のデータが掲載されていないため、世帯平均年収などの数値は大雑把な把握に止まる。埼玉県において世帯平均年収の高い地域は、商業機能が集積した志木市、圏央道などの高速交通網へのアクセス性が優れ、工業団地などの開発が進められている白岡市、白岡市と同様工業団地(東埼玉テクノポリス)の開発が進められている吉川市であり、いずれの地域においても人口は増加傾向となっている。
 埼玉県では、世帯平均年収が総じて高く、北関東3県に比較して不労所得も高めの値となっている。富裕層の人口に占める割合は他県と同程度であることを踏まえると、主として収益不動産の利潤の影響と推測される。首都圏に限ったことではないが、賃料の下方硬直性といった性質により、長期的な地価の下落傾向の中でも、不動産オーナーは収益率の安定化又はそれを高めていくことが可能であった。高級住宅街や利便性の高いエリアが多数立地する首都圏では尚更のこと。