富裕層が住む地域 兵庫県

◎2015年5月20日水曜日
 
 総務省統計局の「平成25年住宅・土地統計調査結果」に基づいて、兵庫県の世帯平均年収、年収1,000万円以上の世帯割合、年収300万円未満の世帯割合を試算する。試算結果については、以下の表のとおり。公表データに掲載されていない市川町と神河町については、試算を行っていない。また、一人暮らしの学生などの単身世帯は、試算にあたって母数から除外している。

・ 兵庫県において世帯平均年収が多い地域は、阪神・神戸地域を中心としたエリア、具体的には、神戸市の東灘区、西区、西宮市、芦屋市、宝塚市、川西市、三田市、猪名川町などとなっている。淡路島は世帯平均年収の低い地域となっている。
・ 芦屋市の山の手(六甲山地)沿いは、西日本を代表する高級住宅地となっている。六麓荘町をはじめとして、朝日が丘町、岩園町、大原町、春日町、川西町、小槌町、月若町、三条町、三条南町、親王塚町、松ノ内町、西芦屋町、西山町、浜芦屋町、東芦屋町、東山町、翠ケ丘町、平田町、船戸町、山芦屋町、山手町などといったエリアの大半は、阪神間モダニズムが生み出した高級住宅街となっており、超富裕層クラスの資産家でなければ住むことは難しい。
・ 神戸市において富裕層が多く住む地域は、東灘区のJR東海道本線又は阪急神戸線以北のエリア具体的には、御影山手、御影郡家、御影、魚崎、岡本、住吉(住吉山手)、本山北町などといったエリアであり、そこでは六麓荘町に匹敵する高級住宅街が立地している。東灘区以外では、灘区の篠原北町、篠原本町、青谷町などのエリアにおいて高級住宅街が形成されている。北区、西区、垂水区においても所々に高級感の漂う住宅街が形成されているものの、東灘区や灘区の高級住宅街に比較すると資産価値は低い。行政機関や三宮・元町などの繁華街が立地する中央区、在日韓国人・朝鮮人が多数住んでいる長田区、新開地などの歓楽街が立地する兵庫区では、半数近くの住民が経済的にゆとりのない生活(年収300万円未満)を余儀なくされている。
・ 西宮市において富裕層が多く住む地域は、西宮七園(甲子園、昭和園、甲風園、甲東園、甲陽園、苦楽園、香櫨園)、相生町(阪急夙川駅周辺)などとなっており、そこでは高級住宅レベルの住宅街が形成されている。
・ その他、宝塚市の雲雀丘、御殿山、月見山、仁川高台、仁川高丸、千種、中州、逆瀬川など、三田市の北摂三田ニュータウンの西地区(カルチャータウン)などにおいて、高級住宅レベルの住宅街が形成されている。また、川西市と猪名川町に跨る「阪急日生ニュータウン」や、猪名川町にて三菱地所が開発を担当した「猪名川パークタウン」では、高級住宅街と称することは難しいかもしれないが、閑静な邸宅街が形成されている。

・ 兵庫県では、阪神・神戸地域を中心に高級住宅街が多数立地しており、関西私鉄資本の住環境開発の優れた手腕を示す証左と言える。芦屋市、西宮市、宝塚市、神戸市東灘区など高級住宅街が多数立地している地域では、灘中学校などの私立学校への進学率も高い。一方で、これらの地域では、名立たる高級住宅街が多数立地している割に、世帯平均年収は東京都(千代田区・港区)、横浜市(青葉区・都筑区)など首都圏の裕福なエリアに比較すると、それほど高いというわけではない。阪神間の住民は、「北高南低」といった棲み分けが行われており、山の手と海沿いの地域では、生活水準の格差が明瞭に存在する。海沿いの地域の住民が、世帯平均年収の下方圧力となっているのだ。