富裕層が住む地域 京都府

◎2015年5月10日日曜日
 
 総務省統計局の「平成25年住宅・土地統計調査結果」に基づいて、京都府の世帯平均年収、年収1,000万円以上の世帯割合、年収300万円未満の世帯割合を試算する。試算結果については、以下の表のとおり。宇治田原町や笠置町など公表データに掲載されていない一部の自治体については、試算を行っていない。また、一人暮らしの学生などの単身世帯は、試算にあたって母数から除外している。

・ 京都府において世帯平均年収が多い地域は、乙訓地域と相楽地域の一部、具体的には、長岡京市、木津川市、精華町などとなっている。北部の中丹地域や丹後地域は総じて世帯平均年収が低い傾向となっている。
・ 多数の文化財(世界遺産)を擁する京都市は、古都の風情、有職料理の伝統、雅な文化といった一般的なイメージとは裏腹に、少数派の富裕層と多数派の貧困層で構成された閉鎖的な格差社会となっている。京都市の世帯平均年収は東京都足立区を下回っており、金閣寺や上賀茂神社などが立地する北区、京都御所や同志社大学などが立地する上京区、平安神宮や京都大学などが立地する左京区、清水寺や八坂神社などが立地する東山区では、半数以上の住民が経済的にゆとりのない生活(年収300万円未満)を余儀なくされている。また、南区は、年収1,000万円以上の世帯割合が低いことから、富裕層に敬遠されやすいエリアであると推測される。
・ 京都市において富裕層が多く住む地域は、北区では、小山、上賀茂、西賀茂、北野などのエリア。左京区では、下鴨(下鴨萩ケ垣内町、東梅ノ木町など)、松ケ崎、岡崎、修学院、高野、北白川、岩倉などのエリア。中京区では、壬生、大宮などのエリア。右京区では、嵯峨(嵯峨野)、太秦、御室などのエリア。西京区では、桂などのエリア。こうしたエリアでは、高級住宅街と言えるような住宅街の形成が見られる。
・ 京都市以外では、関西文化学術研究都市(けいはんな)の中心に位置する精華町の精華台、祝園、光台などのエリア、京都や奈良のベッドタウンとして宅地開発が進められている木津川市の木津川台などのエリアにおいて優良住宅街の形成が見られる。
・ 京都市は、琵琶湖疏水の開通とともに近代的な工業地帯として発展し、京セラやオムロンなどの我が国有数の企業が市内に本社を構えているにもかかわらず、世帯平均年収は大都市に見合った数値とはなっていない。東京一極集中といった時代潮流の前に、頽勢挽回の策がなければ、いずれ一地方都市に落ちぶれざるを得ないことは容易に想像できることである。